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[真菌アレルギー症]

カビの生態はまだ解明されていないことが多く、カビの研究が進むにつれ、カビを生業としている私たちは、それまで信じられてきた常識が、いとも簡単に覆されてしまうカビの奥深さにたびたび驚嘆することがあります。
 鼻炎などのアレルギーを誘発する原因物質をアレルゲンと言いますが、現在の日本においてスギ花粉が最も主要な喘息や鼻炎のアレルゲンであることに疑問を呈する人はほとんどいないのではないでしょうか。実際、毎年、春先になると天気予報でスギ花粉の飛散予報を出すことからもそれはうかがえます。
 ところが、アレルギー臨床研究所が最近行ったアレルギー患者の主要アレルゲンの調査によると、喘息や鼻炎を起こすアレルゲンの第1位は室内塵(主成分はダニの死骸や糞)の49.1%、第2位はカビ類の23.7%で、今まで主原因として信じられてきたスギ花粉はなんと6.4%にすぎないことが明らかとなりました。
 カビがダニの餌となりダニの発生に大きな影響を与えていることを考え合わせると、カビがいかに大きな原因として喘息や鼻炎などのアレルギーと関わっているかがわかり、今更ながらにカビの凄さを見せつけられた思いがします。


●現代生活の中で増えてきたアレルギー症




真菌症

院内感染とMRSA

食中毒

レジオネラ菌

シックハウス症候群について

ペットと感染症

空中浮遊しているカビ(真菌)の胞子やその代謝物がアレルゲンとなって、気管支ぜんそく、じんましん、鼻炎や結膜炎、アトピー性皮膚炎、胃腸炎などのアレルギー性疾患となる傾向が増えています。

☆アレルギー性喘息
上記の様に喘息のアレルゲンの第1位はダニ、第2位がカビです。ダニはカビをエサにしていますから、カビ、ダニ両方の退治が必要です。カビは湿度の高い環境を好みますが、
乾燥した室内で増殖する好乾性のカビもアレルゲンとなっていることが最近発表されました。住宅内の浮遊カビは窓を開けて風を通すだけでも激減します。通気や結露に十分気を配りましょう。

☆アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎の発症原因はダニ、ホコリ、卵、牛乳などさまざまです。アトピー性皮膚炎を起こしている人にはアレルギー体質の人が多いのですが、発症にはアレルギーが関与する部分とそうでない部分があります。普通の人には何ともない刺激も、アトピー性皮膚炎の人には大きな刺激となって、激しいかゆみになります。刺激となるものはホコリ、ダニ、カビ、花粉、衣服、洗剤、入浴、日光、ストレスなどがあります。

☆夏型過敏性肺炎
ごく最近、新しい病気と認められた日本特有のカビが原因で起きる病気です。軽いせき、
たん、微熱から始まって徐々に激しくなり、息切れが加わります。これはカビを吸い込んで起こるアレルギーですが、喘息は出ません。原因は酵母の仲間のカビで、外国からの報告はなく、日本では年に数百人から千数百人の人が罹っていると推定されています。その理由は高温多湿の日本の風土を忘れた住居の気密化によるものとされています。舞上がったカビの胞子が戸外に逃げずに屋内を循環、一日中室内を閉め切る、布団をあまり干さないなどの生活習慣がこれを加速させています。
                        (朝日新聞より)